楽器と身分

家内とクルマで久留米レッスンへ。新入会生の生徒さんは元能楽の横笛、能管奏者さん。ずっと筑後エリアで龍笛を習いたかったそうですが私が教室を作る前で。篠笛、能楽の笛と横笛にも色々ありますが、一番古い横笛でありながら一番普及していない雅楽の横笛,龍笛。それには理由があって庶民は吹けなかった雅楽の龍笛が開放されたのは戦後。だからまだ民間に普及して100年も経っていないのです。

武家や宮家、あるいは神社の社家や寺院にしかありませんでしたから。そもそも武家や宮家の人口割合は少なかったので演奏人口も少ないしビビビッと来る人の割合も少なくて当たり前。むしろ最近は漢民族で龍笛に惹かれる若者が増えていて長崎の上海の生徒さんには「漢民族を代表して祖国に龍笛を帰そう」と激励しています。サブカルの影響で竹刀を振って剣道に励み、龍笛まで習い始めた中国人。日本人が祭典楽法要楽にまで高めた雅楽も、元々中国では余興の音楽。上海やベトナム、インドと里帰りした雅楽がどう進化するかも見てみたいし、変化してほしい。そんなこんなで家族で台湾旅行を企画しました✨